「強調・倒置・省略」を分かりやすく解説【高校英語】

はじめに:ふだんと語順が違う…?強調や倒置にビビらない!
英文を読んでいて「語順がふだんと違う!」「なぜこんな並び?」と混乱したことはありませんか?
英語では、「特別な意味を込めたいとき」や「文をすっきりさせたいとき」に、語順や文の一部を変えることがあります。
今回は「強調構文」「倒置」「省略」の基本パターンをわかりやすく解説します!
強調・倒置・省略の基本パターンをおさえよう
強調構文(It is/was ~ that …)
- 形:It is/was+強調したい語句+that …
- 意味:特定の部分を強調する構文
例:It was John that broke the window.
(窓を割ったのはジョンだった)
否定語の前置による倒置
- 否定語(Never / Rarely / Not only など)が文頭に来ると、助動詞が主語の前に出る
例:Never have I seen such a view.
→ 普通の語順なら:I have never seen…
so / neither を使った倒置
- 肯定文:So+助動詞+主語
- 否定文:Neither / Nor+助動詞+主語
例:I like music. So do I./I don’t like coffee. Neither do I.
if節の省略・倒置
- if節の if を省略して、助動詞+主語の形に倒置することがある
例:Had I known, I would have helped.
(=If I had known)
会話での主語・助動詞の省略
例:Got it!(=I got it!)
簡単な受け答えや命令文、カジュアル表現でよく使われる
よくある間違いと覚え方の工夫
強調構文を that ではなく who で終える
- × It was John who broke the window.(that が基本)
→ 特に高校文法では that を使うのが定番!
否定語の倒置で語順を元のままにする
× Never I have seen it.
✔ Never have I seen it.
覚え方のコツ
- It is ~ that …:Itで始まれば強調構文!
- 否定語が先頭に来たら倒置を疑え!
- Had I … や Should you … は if省略形!
代名詞を挟むパターン
動詞+副詞で作られた熟語は、目的語が代名詞の時は、「必ずその代名詞を間に挟む」というルールがあります。
例)pick you up
pick up you:NG
ただ、動詞+前置詞の場合は、挟まなくてOKです。
例)depend on you
練習問題で理解度チェック!
【初級】
次の文を強調構文に書き換えなさい:
John bought the guitar.
解答:It was John that bought the guitar.
【中級】
次の文の誤りを直しなさい:
Never I have seen such a movie.
解答:Never have I seen such a movie.(倒置)
【上級】
次の文を省略構文に直しなさい:
If I had known that, I would have helped.
解答:Had I known that, I would have helped.
強調・倒置・省略まとめ
強調構文・倒置・省略は「文の意味や印象を変える」ための特別な構文です。
一見ややこしく見えますが、パターンは限られているので、語順に注目するクセをつければ慣れてきます。
項目 | 説明 | 例文 |
---|---|---|
強調構文 | It is/was ~ that … の形で強調したい部分を目立たせる | It was John that broke the window. |
否定語の前置による倒置 | Never / Rarely などが文頭に来ると倒置が起きる | Never have I seen such a thing. |
so / neither による倒置 | So do I. / Neither do I. のように主語と助動詞が倒置する | I like tennis. So do I. |
if節の省略 | If節の if を省略し、主語と動詞を倒置することがある | Had I known that, I would have helped. |
主語・助動詞の省略 | 会話などで主語や助動詞が省略される | (例)Got it!(=I got it!) |
まずは基本の形から、実際の英文にふれて「使われ方」に慣れていきましょう!